こんにちは!
デジタルハリウッドSTUDIO姫路のトレーナー廣岡です。
デジタルハリウッドスタジオでは、卒業制作として実在するクライアントとのクライアントワークとして、ホームページを一つ制作します。
クライアントワークを通して、オンラインや自己学習では身に付きにくい、ただホームページを作る技術だけではなく、企画・コンセプト設計からクライアントのニーズに応えるサイト作りをするために「企画書」から制作します。
目次
ホームページを使って「集客する仕組み」「売れる仕組み」を考える
いくら、かっこよくてオシャレなホームページを作っても、ほとんど見てもらえなかったり、見ても反響につながらなければ、せっかく高いお金をかけてホームページを作った意味が薄れてしまいます。
そこで「企画書」で以下の点を明確にします。
企画書ではっきりさせたいこと
- ホームページを作る目的
- どのような強み(ユーザーに与えられるメリット)があるのか
- 集客などの目的の達成には、どのような形で伝えれば、一番効果があるのか
企画・設計するために大切な構成要素
1.現状分析
まずは、クライアントの会社の状況、業界の動向、対象の商品やサービスの内容、参考サイト、競合他社の現状、マーケットの傾向などを把握します。
2.ヒヤリング
クライアントからヒアリングして、どのような意向があるかをまとめます。
クライアントの意向に全て沿う必要はありません。
話を聞いた上で、一番クライアントのメリットになる方法を選択しましょう。
3.ターゲット層・ペルソナの設定
クライアントの商品やサービス内容からターゲット、ペルソナデザインを設定しましょう。
ターゲットは、どのような人がその商品やサービスを求めているかを決めることです。
ペルソナデザインはさらに人物像を絞り込むことです。
人物像をより明確に把握し、その人物が商品やサービス、WEBサイトをストレスなく利用できるか検証しましょう。
サイト上でどのような人をターゲット・ペルソナにすれば一番反響が上がるのかを見極めましょう。
ターゲット層に必要な要素
年齢層、性別、職業、地位、年収幅、居住地域、家族構成
ペルソナデザインに必要な要素
氏名(架空)、年齢、性別、勤め先、所属部署、職種、年収、居住地、家族構成、居住形態 (持ち家、賃貸、家族と同居など)、趣味、ペットなど
4.コンセプト
ヒヤリング、現状分析、ペルソナデザインなどで集まった情報を元にコンセプトを作ります。
誰に向けて何をコミュニケーションしたいのかを言語化しましょう。
何を取捨選択するかの明確な基準を決めることで、アイデアの方向性を見失わないようにします。
5.コンテンツ
コンセプトをWEBサイトに具体的に落とし込む作業です。
その企業やお店の商品やサービスをサイトの訪問者に魅力的に伝えるコンテンツを選定しましょう。
6.サイトマップ
選定したコンテンツをどのように並べ、優先順位をつけるか決めて全体の構成を図案化しましょう。
7.ワイヤーフレーム
各ページに入れるコンテンツが決まったら面積や、文字の太さ大きさ、写真などの構成要素を考えて配置しましょう。
ここでは、レイアウトよりも伝わりやすい文章やキャッチコピーを重視して作成していきます。
ワイヤーフレームの作り方はこちらをご覧ください。
2024.11.14
UXを高める情報設計を意識したワイヤーフレーム作成
こんにちは! デジタルハリウッドSTUDIO姫路のトレーナー廣岡です。 ワイヤーフレームは、サイトを形にする設計の最初のステップです...
8.カラー、デザイン案
色の組み合わせには様々な心理効果や意味があります。コンセプトやロゴ、コーポレートカラーを考慮して設定しましょう。
デザインはWEBサイトと見た目が同じになるように作ります。
ワイヤーフレームはあくまでレイアウトイメージなので、位置関係や意味を汲み取ってデザイナーの判断で見やすく使いやすく制作しましょう。
色や形にこだわる前に「設計」を大切にする
集客できるホームページとはどんなホームページでしょうか?
- シンプルなデザインで、文字が大きく読みやすい
- きれいな写真がたくさん載っていて、明るい印象を与える
これらは大切なことですが、「集客できるホームページ」を制作する上で最初に重要視することではありません。
たとえるなら、美味しい料理を作るときに、最初に食器のデザインや盛り付けを考えるのではなく、まずは材料や調理法をしっかり選ぶのと同じです。
料理の基本である味や食材の質が整って初めて、見た目や装飾が意味を持ちます。
大事なのは、まず基盤となる部分をしっかり固めることです。
最初は前提情報を整理する
「企画・設計するために大切な構成要素」の01.現状分析、02.クライアントの意向、03.ターゲット・ペルソナ設定にあたる部分です。
料理に例えると・・・
- どんな人が食べるか
例)年齢や健康状態に応じて、辛さを控えたり、栄養バランスを考える - 好みやアレルギーはあるか
例)魚をメインで副菜を用意して、甲殻類は控えるなど、個々のニーズに合わせる - どれくらいの量で何人前作るか
たくさんの食材を使うなら、大きな鍋や準備時間が必要になる
- その人にとって「美味しい料理」とはどんな料理なのか
- 美味しく食べてもらうためには何に気をつけなければいけないのか
を見つける作業が大切です。
コンセプトを設計する
「企画・設計するために大切な構成要素」の04.コンセプトにあたる部分です。
「何を」「誰に」「どう伝えたいのか」などのホームページの目的を整理することです。
- 何を
例)新規オープンの美容院 - 誰に
例)地域の20代の女性 - どう伝えたいのか
例)店主の人柄や技術力の高さを伝えて、SNSや口コミで広げたい
この工程は、ホームページ制作で最も大切です。
ホームページは、デザイナーやクライアントが自己満足のために制作するものではありません。
デザイナーとクライアントの意見をすり合わせながら、ホームページを利用するユーザーのために制作します。
情報の設計
「企画・設計するために大切な構成要素」の05.コンテンツ・06.サイトマップ・07.ワイヤーフレームにあたる部分です。
ページやページ内のコンテンツ(情報)を整理することです。
この「整理」とは、見た目を整理ではなく集めたバラバラの情報を項目毎に分類し、それぞれに適した名前を付けて順番に並べる作業です。
目的が変わると、情報設計の結果も変わることに注意しましょう。
設計した情報をより伝わりやすくする
コンセプト設計と情報設計で情報の整理をした上で、ようやくデザイン作業に入ります。
デザインを目的にするのではなく、目的によってデザインを作っていきます。
設計した情報を、より見やすく・伝わりやすくする工程であることを念頭に置いて、デザインの参考サイト探しからスタートしましょう。
まとめ
ホームページ制作で忘れてはいけないこととして「おしゃれ・かっこいい」だけではなく「ユーザーに伝わりやすいホームページ」を制作することが大切です。
ここまでお伝えした内容は、反響のとれるホームページは必ず守っている内容です。
ジャンル毎に成果の出るホームページの構成には全て法則性があります。
ペルソナを想定し、一人の人に対して話しかけるイメージで有益な情報を掲載しましょう。